2009年4月2日木曜日

書店について

ここ数年あんまり本屋に行かなくなってたんだけど、新宿に新しくできたブックファーストがなかなかおもしろいので最近ちょくちょく覗いている。前回の能因本枕草子なんかはその収穫。

昔は本屋は好きだったのに、今はなんか「売らんかな」という煽り文句ばかりが目について、どうもげんなりしてしまう。

源氏物語千年紀はあくまで去年の話だとばかり思ってたら、書店ではいまでも相変わらず盛り上がってるね。あちこちにそういうコーナーができていて、さまざまな新刊書が平積みで並べられている。こんなにたくさん新刊が出ていたら、源氏物語を読む暇がなくなっちゃうじゃないか。

昔の偉大なる天才的著作家を論じた書物が、次々とあらわれている。主題として選ばれる著作家は時によってさまざまである。ところで一般読者は、このような雑書を読むが、肝心の著作家その人が書いたものは読まない。それというのも新刊書だけを読もうとするからである。「類は友を呼ぶ」という諺のように、現代の浅薄人種がたたく悲壮陳腐な無駄口が、偉大なる天才の生んだ思想よりも読者に近いからである。

ショウペンハウエル著、斎藤忍随訳『読書について 他二編』岩波文庫、pp. 134-135

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