岩波文庫版『今昔物語集』(池上洵一編)は注も丁度よくて、コンパクトでいいと思うんだけど、「振り仮名は現代仮名遣いに改めた(本文の仮名遣いは原文通りとした)」(凡例)というのが理解しがたい。なんだそのちぐはぐな方針は。学習者が古語辞典を引けなくなるじゃないか! それを抜きにしてもこの不自然な方針をよく一貫できたものだとも思う。
あとやっぱり本編ぜんぶ文庫で読めたらよかったのにな。岩波文庫の『今昔』は全体の四割程度しかない抄出版なのだ。岩波にはもういっそのこと、新日本古典文学大系の文庫版を出してほしい。
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